FGOから映画「アマデウス」までサリエリについて注目してみる
スマートフォンゲームアプリ「Fate/Grand Order」通称FGOにはまっています。
Fateシリーズは数多く世に出ていますが、主人公であるマスターがサーヴァントと呼ばれる
過去の偉人、神話の人物を召還して使役して聖杯を求めて戦うというのが
大雑把なストーリーです。
FGOにはいろんな登場人物が存在します。アーサー王やヘラクレスなど神話や創作の人物もいれば
エジソン、ナイチンゲール、織田信長などの実在の人物なども登場します。
その登場人物の多さゆえに自分の知識外の人物も多く、何をやった人なんだろうと
後から自分で調べて勉強したりもしています。
こういった調べものをするのは結構楽しくもあります。
そして今回開放された新章「永久凍土帝国アナスタシア」においても大量の新キャラが
投入された訳ですがその中の一人「アントニオ・サリエリ」を主人公として取り上げた
映画「アマデウス」に注目してみたいと思います。
アントニオ・サリエリ(1750年8月18日 – 1825年5月7日)
ウィーン宮廷に仕える宮廷作曲家でベートーベンやシューベルトを育てた人物でもあったが
この人物について一番有名なエピソードといえばやはりモーツアルトとの対立であり
モーツアルトから盗作したり、オペラの公演を打ち切らせたり、毒殺しようとしたなどの
スキャンダルもあったそうだ。
1985年公開の映画「アマデウス」ではこういった話を元に大きく話を脚色し製作がされている
あらすじ
物語のサリエリは老人でかつてモーツアルトを殺したのは自分だと主張し懺悔をする。
そこからはサリエリの回想という視点で話は進んでいく
かねてからモーツアルトの楽曲を耳にしていて賞賛していたサリエリはモーツアルトに
とうとう会うも、その音楽性から想像していた優雅な人物とはまるで逆の
下品で礼儀の無い人物であった事に落胆してしまう。
神を信仰している自分ではなくこのような人物に才能を与えた事実を受け入れられず
モーツアルトに対して友人のようにして近づき裏では破滅させるべく行動をとる。
撮影時のエピソード
お話の舞台はウィーンですが現在のウィーンは近代化しているため
撮影は18世紀の建造物の多くがそのまま残っている
チェコスドバキアのプラハで行われました。
撮影当時チェコスロバキアはソ連の影響下にあり、監督のミロス・フォアマンは
アメリカに亡命したチェコ人でそれがまた戻ってきたという事で
撮影は常に秘密警察に監視されエキストラやスタッフの中にも
明らかに警察のスパイらしき人物が混ざっていたそうです。
尾行や盗聴にも警戒していて泊まっていたホテルの部屋に盗聴器が無いか調べていると
カーペットの下にネジ止めされた丸い器具を発見し、取り外したところ
実は盗聴器ではなく下の階の天井に吊るした蛍光灯を固定している器具だったようで
下の階で蛍光灯が落下して大慌てになったという話があります。
オペラシーンの撮影ではエキストラ全員が一斉に立ち上がってアメリカ国家を合唱するという
ドッキリを決行したところ30人ほどののエキストラが何が起こったのか分からず
顔を見合わせてたそうで、その30人が秘密警察のスパイだった事がバレてしまった
というとんでもないエピソードがあります。
この辺りの話はブルーレイディスク収録のメイキングで詳しく語られています。
モーツアルトの死因
この映画でサリエリとモーツアルトの人物像が広く流布される事になりましたが
実際、サリエリは存命中の頃からモーツアルトを毒殺したんじゃないかと周りから言われ
否定するとともに大変心を痛めたそうです。
現在分かっている死因の有力説は水銀薬によるものでモーツアルトは映画と同様に女たらしで
売春婦から性病を移されてその治療として当時万能薬として医師達からも
信じられていた水銀を服用していたそうです。
その水銀中毒による水ぶくれが強く出ていた事もあり周りからは毒殺されたと思われた様です
プラハは今も古い建物が残っていて観光地としても良いところみたいなので
いつか行ってみたいですね。