尾西 アルファ米ごはん チキンライス、山菜おこわ・携帯おにぎり【非常食】
アルファ米の保存食で有名な尾西食品の保存食から「山菜おこわ」と「チキンライス」のレビューです。
尾西食品は「亀田のあられ・おせんべい」の亀田製菓のグループ会社です。
アルファ米とフリーズドライ米の違い
「アルファ米」と「フリーズドライ米」 どちらもお湯か水を注ぐだけで調理できる乾燥ご飯ですがその違いについて説明をします。
一見すると同じように見えますが、その特性に大きな違いがありますのでしっかりと理解しておきましょう。
アルファ米製法
アルファ米は一度美味しく炊き上げたご飯を熱風で急速乾燥させます。水分が抜けてしわしわに縮んで乾燥したようになります。お湯または水で戻すことにより、炊いた時のようなふっくらした常態のご飯に戻ります。
食感は良いですがデメリットとして水で戻すのにお湯で15分、水で60分と時間を要します。
重量は出来上がりの状態から比べて乾燥状態で40%位の重さになります。
フリーズドライ製法
フリーズドライは一度美味しく炊き上げたご飯をマイナス30~40℃で急速冷凍した後、減圧して真空状態で水分を除去し乾燥させる製法で、水分が飛んだあとには隙間が出来てスポンジ化します。
スポンジ化する事により吸水が早く水で戻すのに3~5分と時間がかかりませんが、デメリットとしてもっちりとした歯ごたえは損なわれます。
水分の乾燥率が高く重さは出来上がりの状態に比べ25%まで軽量化されます。
その分、アルファ米に比べて戻すのに多くの水を必要とします。
保存食には結局どちらがいいのか
それぞれにメリットとデメリットがあり一概にどちらが良いとは決めれませんが
時間はかかりますが、食べた時の味や食感を取るならアルファ米
軽量さと時間のかからない手軽さをを取るならフリーズドライ米
といったように何を優先するか決めた上で選ぶとよいでしょう。
ですので購入する際には非常食のご飯などどれも同じと思わず、表記をよく確認して選ぶようにしてください。
チキンライス
原材料にうるち米(国産)、味付乾燥具材(味付鶏肉、乾燥人参、コーン、味付玉ねぎ)を使用。賞味期限は5年。内容量は100g
山菜おこわ
原材料にもち米(国産)、うるち米(国産)、味付乾燥具材(水煮わらび、水煮ぜんまい、水煮えのき、水煮細竹、水煮ふき、乾燥きくらげ)を使用。賞味期限は5年。内容量は100g
チキンライス(山菜おこわ)の作り方
(チキンライスを例に説明しますが、山菜おこわも作り方は全く同じです)
①開封後に脱酸素剤、スプーン及び「調味粉末」を取り出し、袋の底をよく広げてくさい。
底をよく広げないと正確な水分量が注げませんので注意
また脱酸素剤(乾燥剤)が中に沈んでいるので忘れずに取り除いてください
②「調味粉末」を入れ、お湯または水を袋の内側の注水線位置(160ml)まで注ぎ、よくかき混ぜて下さい。
③袋のチャックを閉めてお待ちください。熱湯で15分、水(15℃)の場合は60分
出来上がり
調理前の内容量は100gですが、できあがりでは260gに増えます。これはお茶碗軽く2杯分の量になります。
食べてみた感想
まずチキンライスですが、調味粉末を入れた時にも思ったのですが独特なトマトの匂いが強いです。
炒めたケチャップライスというよりトマトジュースを加えて米を炊いたらこんな感じの匂いになるんじゃないかって気がしますね。
コーンの食感はしっかり残っていますが、鶏肉は粒が小さく軟らかいので存在感が感じづらいです。
次に山菜おこわですが、もち米がブレンドされているため硬めな感じがします。もっちりというよりはっきり言って硬めです。
具はバランスよく入っており存在感をはっきりと感じます。匂いはそんなに強くもなく味も薄めですがこの辺りは好みによるかと思います。
個人の好みですがチキンライスよりも、もち米を使って食べ応えのある山菜おこわの方が好きですね。
以下、おすすめの乾燥ご飯をまとめてみました。
アルファ米ご飯
ベストセラーの白米から炊き込みごはん系、ピラフにおかゆなどリゾット系など尾西食品のアルファ米全種のセットになります。 種類が多いので飽きずに食べれます。
サタケのアルファ米ご飯です。牛飯や炒飯など種類も豊富で 注ぐお湯の分量により雑炊やおかゆなど2通りの食べ方が出来ます。
レスキューライスの7年の超長期保存可能なアルファ米です。岡山県産の米を使用しています。
フリーズドライご飯
水で5分、お湯で3分と短時間で作れるフリーズドライのご飯4種です。また水も無ければそのままポリポリとスナック菓子感覚で食べることもできます。賞味期限は5年。
「にぎらずにできる携帯おにぎり」の実食レビュー
そしてこちらが「尾西食品」から出ているアルファ米のおにぎりです。
長期保存ができるアルファ米とは
生米を一度美味しく炊飯して乾燥させたものを「アルファ米」と呼びます
アルファとはお米に含まれるデンプンの状態を指し、生米に水を含ませ熱を加えると消化しやすい「アルファ化デンプン」と呼ばれる状態に変化します。
そして乾燥させ水分を抜くと元の「生米」に戻るわけではなく、「アルファ化」した状態を保ったままカラカラになり体積を減らせます。
このアルファ米に水やお湯を加えることで煮炊きせずに芯の残らない、軟らかい美味しいご飯が出来るというわけです。
登山や震災時の保存食は勿論、日本国内では初の宇宙食としてアルファ米は認証されています。
賞味期限は5年
尾西食品は以前からにぎらずにできる携帯おにぎりを販売してきましたが、それまでの保存期間は18ヶ月でした。
研究が進み試験をクリアしたことにより、現在の製品では常温保存で5年という賞味期限の表記が可能となりました。
携帯おにぎり わかめ味 商品パッケージ
お湯or水を入れた後で封をするため上部にチャックが付いています
紫外線が当たるのを防ぐ表面のシールを剥がすと
注水範囲の分かる透明部が現れます
袋には上部から下に向かって注水用の切り取り線
食べる際に手を汚さず持って食べれるようにするための切り取り線が
それぞれ記してあります。
携帯おにぎりの作り方
切り口を開封し、脱酸素剤を取り除き袋の底を広げます
袋表面のシールを剥がして、お湯または水を袋表面の注水範囲の赤い線(約67ml)まで注ぎ、袋のチャックをしっかりと閉めます。
チャックを閉めた後、20回くらいよく振り混ぜて待ちます。
熱湯で15分、15度の水で60分が完成までの目安です。
今回は熱湯を使用しましたので15分待ちます。
食べる前に袋の真ん中の線を水平に切り、左右の切り口を斜めに切り取り完成です。
袋自体が中央に絞り込んだようにパッキングしてあり吸水してお米が膨らむと
握りこまなくても三角のおにぎり型になります。
袋から出してみました。わりとしっかりしていて崩れたりしません
若干しっとりしてます。
熱湯で作ったのでホカホカして美味しそうです。
気になる味や食感は?
想像していたよりずっと美味しかったです。
水分が多めでしっとりしすぎかなと感じましたが、これは時間をもう少し長めにおいたら解決するかも知れません。
お湯を注いだ直後に振り混ぜただけなので塩味が下部に溜まって、おにぎりの上と下の方で味に差が出来てしまいました。
時間を待ってる最中も水分が残っているうちに何回かひっくり返したりしてみた方が味が均等に回って良いかも知れません。
日清から出てる「カレーメシ」っていうお湯を注いで作るカレーライスがありますが、あれは米に芯が残ったご飯っぽい何かって感じで好きじゃないのですが
食べる前はこれもそんな感じかなと思って期待してなかったのですが、実際に食べてみると全然イメージとは違っていて炊いて作ったご飯にかなり近いと分かりました。
ちなみにカレーメシのお米は「フリーズドライ製法」という「アルファ米」とはまた別の製法で短時間で作れる代わりに味や食感で劣るそうです。
まとめ
尾西のアルファ米シリーズは今回取り上げた以外にも白米はもちろん、五目や赤飯、ドライカレーなど様々なバリエーションがあります。
白米は試してませんが味付きのものに関しては非常食だという事を感じさせないほどの味で何も言われずに器に盛って出されたら、こういうモノだと思ってそのまま普通に食べてしまうでしょうね。
日本人にとって主食であるご飯は食べることにより生きる活力にもなります。乾パンなども悪くはありませんが、非常用にこういった乾燥ご飯のストックも用意しておけば、かなり頼りになる存在となるでしょう。
保存食と馬鹿に出来ない美味しさで携帯食としても優秀なのでレジャーやアウトドアに持って行っても手間がかからず良いかと思います。
水でも作れますので沸点の低い山での食事にはうってつけかも知れませんね。
それでは以上、『尾西食品 アルファ米非常食 チキンライス、山菜おこわ・携帯おにぎり』でした。