後を絶たない学校の管理下での熱中症事故 教室にエアコンはつけるべき?
今月17日、豊田市の小学校で小学1年生の男児が公園での校外学習で熱中症にかかり死亡したという痛ましい事件が起こりました。
校外学習は学校から1km離れた公園で行われ、児童は公園に向かってる時から「疲れた」と体調不良を訴えていて教諭が手を引いて歩いたといいます。
愛知県の小学1年生男児が熱中症で死亡
小学1年生ですからまだ語彙も少なくて「疲れた」くらいしか自分で症状を説明できなかったのでしょうけど本当に辛かったと思います。ご冥福をお祈り申し上げます。
部活顧問が校舎の周りを80周走れと指示、中学男子生徒が熱中症で搬送
こちらも今月起きたニュースでソフトテニスの顧問が校舎の周りを80周走れと指示し、中学2年生の男子生徒が9週目で倒れていたのを工事業者が発見し病院へ搬送されたそうです。
顧問はサーブミスの続いた生徒に対し走るように言ったそうですが、これってサーブミスが続いてた時点で既にふらつきなど熱中症の症状が出始めてたんじゃないですかね?
兵庫県立龍野高校テニス部熱中症事故
ここ数年の学校内での熱中症による事故で一番印象に残っているのが「兵庫県立龍野高校テニス部熱中症事故」というものです。
大きくニュースで取り上げられたのは2016年の兵庫県に2億円の賠償命令が出た時の事でしたが、事故自体は2007年に起こっていたんですね。
部活動の練習中に倒れ後遺症で一生寝たきりになったというかなりショッキングな事故です。
この事故では最終的に最高裁で熱中症認定され賠償命令がでましたけど、地裁では因果関係はないとして熱中症とすら認められなかったばかりか
ご両親がモンスターペアレンツ扱いされたり本当に酷い扱いを受けていました。
公立小中学校のエアコン設置率は 41.7%1割未満の県も
公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況の結果について:文部科学省
文部科学省発表の冷房設備設置状況のpdfによると東京など9割超えている所もあれば
北海道、青森、岩手、秋田、長野、宮城など6道県は1割未満のところもあり県での格差もあるように感じました。
PTAがエアコン設置や費用を負担しているというツイートも
学校のクーラー。保護者に熱々の教室を体験してもらったらすぐにPTAが動いて設置してくれました。公費ではなくPTA費でないとつけられないのは問題ですが、体験してもらったら「昔はなくても大丈夫だった派」が全滅しました。
— TNT (@TNTO8698) July 15, 2018
この学校に限らずPTA費によって設置している所もあるようです。
「心頭滅却」の根性論を言っている場合では無い
もはや子供にエアコンは贅沢だとか、エアコンを使っていると暑さに耐性がなくなるだとか「心頭滅却」の根性論を言っている場合では無い。
現在は「学校施設環境改善交付金」といって国が工事費の1/3を補助するというものがあり、年々設置率は増大しています。
対象は児童・教職員が使用する全ての部屋(理科室等の特別教室や屋内運動場を含む)
私は全ての学校にエアコンを設置するべきとの考えを持っています。
とはいえ国の補助があっても公平性の面からも1クラスだけ設置するとか1学校だけ設置するなど出来ず、やるなら市町村一斉に進めなければならないので数億円からのコストがかかるので現実的に難しいらしい。
ならばせめて学校での暑い時期の運動系部活動は中止するなど顧問の判断に任せず、学校単位で指示を出すようにするなど対応があってもいいと思いますがどうでしょう。
それでは以上、 後を絶たない学校の管理下での熱中症事故 学校にエアコンはつけるべき?でした。