映画の吹き替えにタレントを起用するならちゃんと合ってる人にしてほしい
「ラッシュ/プライドと友情」という映画をレンタルして観ました。
1976年のF1世界選手権を舞台とした実話を元に情熱派のジェームス・ハントと頭脳派ニキ・ラウダ、2人の天才レーサーのライバル関係を描いた映画です。
映画自体はなかなか良くまとまっていて、お互いぶつかり合いながらも認め合ってる感じのする男のプライドを描いた作品でした。
なぜか吹き替えがKinKi Kids
しかしこの映画の駄目駄目な部分がありまして、ジェームス・ハント役が堂本光一、ニキ・ラウダ役が堂本剛と吹き替えがKinKi Kidsなのです。
KinKi Kidsは2人ともドラマ俳優をやってるから
それなりに声の演技もできるのかと思えば下手糞すぎてがっかりしました。
途中まで我慢しながら吹き替えで見てましたが、集中できずにオリジナル音声に切り替えてしまいました。
もう観てるこっちが恥ずかしくなりました////
芸能人に声優をやらせる問題
「声優より有名タレントを起用した方が話題性がある」といった事で実写映画だけではなく
ポケモンなどアニメ映画などにもタレントが起用されるケースは多いです。
「君の名は。」の立花瀧役の神木 隆之介や「この世界の片隅に」の北條すず役の
のんの様に上手い人も勿論居るのですが、
明らかに能力が達していなかったり、本人のイメージが強すぎてアニメを見てても演者の顔が浮かぶ事もありますね。
例えば「怪盗グルーシリーズ」のグルー役の笑福亭鶴瓶。
元々変な英語を喋るキャラなのですが、それを日本語圏でも通用させるためか
わざわざ鶴瓶に関西弁で演じさせてるのです。
もうこのシリーズも3作になるので、すでに慣れてしまってる人も居るかも知れないけど、私はいまだに鶴瓶の顔がチラついて馴染めないでいます。
庵野秀明と「風立ちぬ」
スタジオジブリ映画「風立ちぬ」で主人公・堀越二郎の声優を務めた映画監督の庵野秀明。もはや俳優ですらないこの配役にずっこけた人も多いと思います。
しかしこの配役を最初に知ったときは意外といけるんじゃないかと思ったんですよ。
ここからは妄想ですけど
宮崎駿って根っからの絵描きで多分、声優の演技にはそんなに期待はしてないと思うんですよ。
それで鈴木敏夫が映画を売るために芸能人をキャスティングしちゃうんじゃないかと
これが庵野秀明を使うとなると話が違ってきて、これは堀越二郎と庵野秀明に
似た部分があると宮崎駿は考えたんじゃないかと思ったわけです。
奥さんが白血病にかかっても日本が戦争に負けても飛行機に魅せられ続けたアニメの堀越二郎と
エヴァやゴジラなど映画製作に囚われ続けた庵野と何かしらダブるところがあるんじゃないかと・・・
それで映画の予告で声を聞いた時もそんなに悪くないなって思ったんです。
だけど映画館に行って実際見てきたら、それは気のせいでやっぱり下手でした。
あの不器用な感じが良いとフォローすることもできるのですが
だったらプロの声優に不器用な感じで演じてくれって言えば多分出来ちゃうんですよね。
剛力彩芽と「プロメテウス」
近年の洋画吹き替えで酷評だったのが
リドリースコット監督の「プロメテウス」の主人公エリザベス・ショウを演じる事になった声優初挑戦の剛力彩芽です。
素人丸出しの演技。あまりの酷さに「吹替新録」とでかでかと広告がうたれオンエア版では別の声優に差し替えられてしまう事態に(笑)
剛力彩芽と「X-MENフューチャー&パスト」
しかも剛力の身に同じような事がまた起こったのです。
「X-MENフューチャー&パスト」ではミスティークの声を
剛力が演じる事になった訳ですが
別のX-MEN作品では他の声優さんが既に演じており声が定着している中での起用
まさにゴリ押し、ミスティークだけにミステイク
そしてDVD/ブルーレイ版ではあまりの評価の低さに
剛力彩芽が演じたバージョンとは別に、違う声優によって収録し直された物が新たに製作・販売されてしまう始末に・・・
通常版。剛力版などと一部で呼ばれているバージョン
追加映像 に加えて副音声でミスティークの声優が変更になったバージョンが収録されてる
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」吹き替え比較
最後に紹介したい動画があります。バック・トゥ・ザ・フューチャーの日本語吹き替えの比較動画です。
織田裕二と三宅裕司のダブルゆうじがマーティとドクを演じているバージョンがあります。
山寺宏一はドクとマーティどちらも演じていますが
マーティの方は腰抜け感があまりしないので合ってないなと思いました。この辺りは好みによりますが皆はどの吹き替えが好きでしょうか。