Photoshop CCとElementsの違い・できる事できない事 購入方法も解説
画像編集ソフトの決定版といえばPhotoshop(フォトショップ)が有名ですが
現在購入可能なバージョンにPhotoshop CCとPhotoshop Elements(エレメンツ)という2種類のバージョンが存在します。
今回はその両ソフトの違いについて比較説明をしたいと思います。
フォトショップCCとエレメンツ
PhotoShop CC
主に写真編集(フォトレタッチ)として使うソフトウェアの代表格で有料・無料で配布される様々なフィルタやブラシなどのプラグインを追加することにより機能を拡張する事ができます。
プロ仕様の高額ソフトで以前のCS(Creative Suite)というバージョンでは10万円以上していましたが現在のCC(Creative Cloud)から料金を支払っている期間だけ使える月額利用制になりました。
一般的にフォトショップと言われたらこちらの事を指します。
Photoshop Elements
Photoshop CCの機能を一部制限されたいわゆる廉価版にあたります。
主要な機能が使いやすくまとまっていて初心者にも扱いやすくなっています。
こちらもPhotoshop CC向けに配布されているプラグインを使って機能を拡張する事ができます。
かつて15万円ほどで販売されていた上位版PhotoShopに比べElementsの方は約1万5千円程度とかなり手の出しやすい価格設定です。
現在、上位版のPhotoshop CCは年間or月額利用での支払いになり単純な購入金額での比較は出来なくなりましたが
年間使用で1~2万円かかるPhotoshop CCに比べれば、それでも割安だと思います。
まれにパッケージ版と同様のものがスキャナやペンタブレットを購入した際に付属してくるバンドルソフトとして同梱されている事があります。
インターフェースの比較
PhotoShop CC
Photoshopの基本的な作業画面です。
ツールボックス一覧
Photoshop Elements
PhotoshopCCとほぼ同様な手動編集画面です。
ツールボックス一覧
こちらは写真の整理や編集をボタン1つで簡単に行える、自動編集の画面です。
エレメンツの起動時に手動編集にするかこちらの半自動編集にするか選択することにより
使い勝手の異なる2種類の作業画面が選べます。
編集したい写真を選択したら1クリックで写真を自動補正したり、ガイドに沿ったシンプルな操作で写真編集が出来ます。
Photoshop Elementsで制限されている機能
以下ではPhotoshopCCにあってエレメンツには無い機能について解説します。
Photoshop CC | Photoshop Elements | |
対象ユーザー | プロ向け | 個人向け |
購入方法 | 年or月契約 | 買い切り |
CMYKカラー | ○ | × |
ペンツール | ○ | × |
スマートオブジェクト | ○ | × |
印刷用カラーモード「CMYK」が使用できません
Photoshopのカラーモードの種類には「グレースケール」「RGB」「CMYK」といった種類があります。
ウェブ用のデータでは主にRGBを使用しています。一方、CMYKというのは冊子や写真など印刷物に適した形式です。
RGBのフルカラー表示可能色は約1677万色になりますが、印刷物ではインクの技術上の制約からそれだけの色数は再現不可能なので
RGBのデータをそのまま印刷してもモニターで見たものと実際の印刷物とで差がでてくすんだような状態になってしまいます。
印刷物にする時にはRGBで製作された画像データを一度CMYK形式に書き直す事で印刷で再現可能な状態まで色数を減らす処理をします。
そうする事でモニターで見た色と印刷物の色味をおおよそ一致させる事ができます。
印刷所へ入稿するカラー原稿などはCMYKでの提出を求められますが
家庭用プリンターでの年賀状印刷など個人で使う分にはそこまで神経質になる必要は無くRGB形式のままでもよいかと思います。
曲線ペンツールがありません
PhotoshopCCには通常のブラシツールの他にペンツールというものがあります。
標準のブラシツールがフリーハンドで線を引くものであるのに対し、ペンツールはアンカーポイントを作成してブレの無い滑らかな曲線や直線が描けます。
つまり線の始まる位置と終わる位置を指定して、その間を自動で線で繋いでくれる機能の事です。
慣れやコツを要しますがフリーハンドで描けないような難しい曲線なども綺麗に描けます。
Photoshopでは重要なツールの1つです。この機能を使いたい場合はPhotoshopCCを選ぶ必要があります。
スマートオブジェクトが使用できない
「スマートオブジェクト」とは配置された画像を元の画質を保持したまま拡大・縮小・回転などの編集が可能な機能です。
Photoshop CCは買いきりができない?
PhotoShop CCの購入方法について説明します。2018年版から買いきりタイプのパッケージ版が廃止されて現在はインターネット上で購入からインストールまでの全ての手続きを行う月額制もしくは年額制での購入方式のみとなっております。
つまり以前のような永久ライセンスでの購入は出来なくなっているという事です。
中古で他人のライセンスを譲り受けるという事も出来ません。それは違法です。PhotoShop CCを販売しているAdobeは権利関係に大変厳しい会社ですので正規のルートでの購入をしましょう。
次ぎにPhotoShop CCの購入プランについて説明します。
PhotoShop CCの3つのプラン
PhotoShop CCには「フォトプラン」、「単体プラン」、コンプリートプラン」の3つの購入プランが用意されています。この3つのプランの違いから説明をしていきます。
まずPhotoShop CCを一番安く使いたいなら「フォトプラン」が一番お得です。
フォトプランというのは「Photoshop」と写真管理ソフト「Lightroom」セットになったプランでなぜかPhotoShop CC単体で購入する「単体プラン」よりも安価なのです。
なぜ単体プランより安いのかというと単体の方はクラウド上に保存できるストレージ容量がセットになるなどサービスの充実度に違いがあるためです。ソフト自体の使える機能についてはどちらを選んでも同じです。
【フォトプラン】:月額980円~、年間11,760円~
【単体プラン】:月額2,480円~、年間26,160円~
【コンプリートプラン】:月額5,680円~、年間65,760円~
IllustratorやInDesignなど他のAdobeソフトもセットになった「コンプリートプラン」もありますが、かなり割高となってしまいます。
PhotoShop CCしか使わないのであればメリットはありません。
合わせて読みたい
www.zero-note.netフォトショップを使った枠線の引き方を紹介しています。
まとめ
安く簡単に写真や画像編集がしたい人はPhotoshopエレメンツ。
パスを使った本格的なロゴ製作やデジタル入稿用の原稿作りならばPhotoshopCCを選択
といったように目的に合わせてどちらにするのか決めると良いでしょう。
または取り合えず入門としてエレメンツから使ってみて
物足りなくなったら乗り換えるのもおすすめします。
それでは以上、Photoshop CCととElementsの違い・できる事できない事 でした。