バイクでソロキャンプツーリング初心者向けの道具選び おすすめ装備・積載方法
バイクや自転車ツーリングにキャンプの楽しみをプラスする。バイクや自転車での長距離ツーリングにも慣れてきてもっと変化をつけたくなってきたらいつものツーリングに「キャンプ」を付け足してみたらいかがでしょう?
キャンプ自体を目的とするのではなく、ツーリングをもっと楽しむための要素としてキャンプツーリングをするのです。
バイク ソロキャンプツーリングでは装備をコンパクトに
キャンプツーリングでは荷物の積載量に限界があります。自分の愛車に合わせたキャンプ道具選びをする必要があり通常のキャンプとは準備も異なります。
基本的に道具を必要最低限に減らすのが条件になりますが、登山やバックパッキングに比べると荷物は多くなりがちです。積載方法を工夫する事でより多くの荷物を積めるようにするなどいろいろ方法があります。
ベテランでも忘れがち サイドスタンドの沈み込み対策
これはツーリングキャンプならではの注意でもあるのですが
キャンプ地ではバイクのサイドスタンドの沈み込みには気をつけましょう。地面の固さなどの状態はキャンプ場によりけりですが、ペグが普通に打ち込める程度の地面では長時間重いバイクを停めているとサイドスタンドが地面にめり込んでいき、やがて転倒してしまいます。
朝目が覚めてテントから出たら愛車が倒れていた。などという事にならないようにきちんと対策しましょう。
対策と言ってもそんなに難しいものではなくスタンドと地面の間に一枚板を挟んでおくだけで十分です。専用のものも売っていますが私は手のひら大の木の板を持ち込んで地面との間にかましています。
バイクのスタンドにはかなり重量がかかっています。夏場などアスファルトの上に駐車しているとアスファルトに穴が開くこともありますからね。
バイクの種類と積載の難易度
バイクでのツーリングキャンプではその積載方法が割と重要になってきますが、バイクの種類によって積み方の難易度が変わってきます。ここではバイクの種類ごとに積載の難易度分けをしてみました。星印が多いほど難易度が高く星が少ないほど楽に積むことが出来ます。
ネイキッド
ツーリングユースを想定した車種が多く荷掛けフックがしっかりしている。タンデムシートも広めで荷物の積載は簡単です。キャンプツーリングに向いた車種といえるでしょう。
HONDA CB400、HONDAホーネット、SUZUKI GSR400ほか
ストリートスポーツ
スーパースポーツほどではないですが積載の難易度は高いです。タンデムステップをポイントにフックを掛けるなどの工夫が必要になってきます。
YAMAHA SR400、KAWASAKI エストレイヤ、KAWASAKI W400ほか
クルーザー
タンデムシートが狭い車種も多いがサイドバッグなどの豊富な追加装備で積載を稼ぐ事が出来ます。シート高が低いので荷物を積んでも安定させやすく、なかなか立ちゴケする事もないのでこちらもキャンプツーリングには向いてるでしょう。
YAMAHA XV400ビラーゴ、YAMAHA ドラッグスター1100ほか
スポーツツアラー
タンデムシートが広めな車種が多く、安定して荷物を積載できます。タンデムグリップなどを利用してネットを掛けることも出来ます。
HONDAゴールドウイングF6B、HONDA CTX700Nほか
スーパースポーツ(レーサーレプリカ)
最も積載難易度の高い車種です。リアシート幅も極端に狭く荷物の積載には不向きな場合が殆ど。センターアップマフラーの車種などにもなると荷掛けする場所は限られてきます。
HONDA CBR1000RR、YAMAHA YZF-R1ほか
オフロード
オフロード車はシート幅が狭い代わりに前後幅が長く意外と荷物が積みやすいのが特徴です。車両重量も軽く初心者にも扱いやすく取り回しも楽です。
YAMAHA セロー250、ほか
アドベンチャー
舗装未舗装路を問わない高い走破性で旅向けのバイクともいえ大量に荷物を載せれます。サイドケースやトップケースの種類も豊富です。
HONDA CRF1000 アフリカツイン、HONDA VFR1200X DCT、SUZUKI V-Strom1000ほか
バイクへの積載方法は3種類
バイクへの積載方法は大きく分けて主に3種類になります。「コード&ネット」、「ツーリングバッグ・サイドバッグ」、「ハードケース・パニアケース」の3種類です。この3種類に加えて最近流行している第4の選択肢として「ホムセン箱」があげられます。
コード&ネット
一番低コストな方法で手持ちのバッグを使い、大き目の荷物を土台にしてコードで固定。その上にテントやマットを積み上げてネットで絞めます。昔はこの方法がもっとも基本でした。積載の仕方によりライダーの経験や技量が分かります。
年に数回しかキャンプに行かないのであればこの方法が最も安上がりでおすすめです。
ツーリングバッグ・サイドバッグ
様々なブランドから出ているツーリング用のシートバッグやサイドバッグ。拡張性も高く、機能的なポケットの配置など実に魅力的。携行できる荷物の量が格段に向上するのでオススメします。収納容量に関して目安として、ホテルや民宿を利用する荷物が着替えだけの1泊ツーリングなら20リットル程度でこれはフルフェイスヘルメット1つ分が入る程度の容量です。キャンプがメインのツーリングなら50リットルから70リットルは必要になります。
シートバッグの種類によっては拡張式のものがあり必要に応じて10から20リットル増やしたり出来るものもあります。
また一定の防水性能があるシートバッグもありますが絶対に浸水を防いでくれるわけではありませんので別途に防水カバーを被せたり定期的に防水スプレーを撒布するなどの手入れは欠かさずに行いましょう。
デメリットとしては乗車位置が前方にやや寄るので窮屈になります。またバイクに跨る際に足がぶつかりそうになるなど難しくなります。
ハードケース・パニアケース
雨に強く、転倒時にも中身が破損する恐れが少なく、またテーブルとしても使用できるすぐれもの。走行中に積荷が片寄る事がないため安定して運転が出来ます。サイドパニアケースの場合は左右にバランスよく積載が増やせます。
固定する際に専用のフレームを取り付ける必要があり高額になりますがバイクの車種に合わせたデザインを選べれば車体と一体感が得られます。
ホムセン箱
ここ数年インターネットを通じて拡散されて利用者が増えているホームセンターで売っているボックス通称「ホムセン箱」
固定方法は主にベルト固定と穴あけ加工の必要なボルト固定の2つ。皆それぞれ自分のバイクに合わせた方法を探りながらやっています。メリットはバイク専用のケースに比べて圧倒的に安価であることです。
サイドパニアケースの取り付け方法
サイドパニアケースはバイクの左右に固定する事で横方向に積載量が増やせます。タンデムシートと上面が平行になるように設置する事でシートバッグやテントを積載する面積を稼ぐ事が出来るのでシート幅の狭い車種には便利です。
ここではシート幅の狭い250ccスーパースポーツ/(レーサーレプリカ)での取り付け例を紹介します。
タンデムシートを取り外してシートの下にベルト通して巻きつけます。
巻きつけたベルトをケースと繋げます。同時に左右のケース同士も水平になるよう位置を決めながらマジックテープで繋げます。これで上にツーリングバッグやテント・寝袋等を重ねる面積が稼げるようになりました。
ケースの下側も浮き上がらないようにベルトでタンデムステップに引っ掛けます。
反対側はウインカーに引っ掛けています。車種にもよるので参考までに
ツーリングキャンプおすすめの道具選び
キャンプツーリング向きのテントとは
セットするだけで立体になる「自立型」がビギナーにはおすすめです。 非自立型のメリットは軽量コンパクトな収納が出来る事ですがペグダウン出来ない場所では設置が難しく様々なロープワークにも精通している必要があります。
また生地が2重になっている「ダブルウォール」が定番。本体にフライシートという雨よけが付くのがダブルウォール、テント内の蒸れや防水性の劣化などを考え軽量化やコンパクト化に目をつぶれるならダブルウォールがビギナー向けとして一般的です。
コールマン テント ツーリングドームST [1~2人用] 170T16400J
シュラフ(寝袋)の選び方
シュラフとは寝袋の事です。夏なら寝袋は要らないという人もいるでしょうが高地のキャンプ場などは昼間は汗をかくほど暑くても日が落ちると急激に気温が下がる事もありますので最低限の準備は必要です。
キャンプ道具の中でもスペースを取ってしまうのがシュラフです。使う気温や状況にもよりますがコンパクトな製品もありますので試してみてはいかがでしょう。形状としては内部の自由度が高い封筒型と密着度の高いマミー型に分かれます。
また薄手の軽いシュラフを使う代わりに洋服を厚着にすることで調整する事も出来ます。
スリーピングマットの種類
実は寝袋よりも気を使いたいマット。地面のデコボコから守るだけではなく地面から熱を奪われるのを防ぎます。
種類は3パターン
①エアマット・空気を入れて膨らますタイプ ②クローズドセル・広げるだけで使える折り畳み式。ただしかさばります。③自動膨張式・バルブを開くだけで自動で空気が入ります。最後の調整だけ呼気で行います。
エアマット
クローズドセル
THERMAREST(サーマレスト) アウトドア用マットレス クローズドセルマットレス Zライト ソル シルバー/レモン R(51×183×厚さ2cm) R値2.6 30670 【日本正規品】
自動膨張式
コット
マットよりもさらに快適性を選ぶならコットがおすすめです。地面のコンディションに左右されませんし快眠できます。比較的コンパクトでツーリングにも使えそうな軽い製品を紹介します。
ストーブ
アウトドアガスカートリッジやカセットガスカートリッジを使用するタイプがおすすめ
紹介しているイワタニのジュニアコンパクトバーナーは私も使っているのですが使いやすくて耐久性も高くておすすめします。
クッカー
キャンプ用の鍋。数種類セットで持っておくと料理の幅が広がります。
ローテーブル
調理をするにも食事を取るにもフラットなスペースは絶対に欲しくなります。節約や荷物を減らすためにといって地面に直に食器を置いても気にならない人はそれでも良いですが
チェア
地面に座るのと椅子に腰掛けるのとでは快適さが全然違います。キャンプ場では殆どの時間を椅子に座って過ごすことになりますのでひとつ持っておくと良いでしょう。出来れば背もたれのあるそれなりの大きさがあるものがゆったり座れていいのですが、その辺りは他の積荷と量も考えながら選んでください。
キャプテンスタッグ チェア トレッカー マイクロイージー チェア グリーン UC-1561
ランタン・ライト
明るすぎる必要は無いですが最低限の明かりは必要になります。キャンプ場では夜中は真っ暗になって何も見えなくなります。アルコールやホワイトガソリンを使用するものもありますが便利なLEDランタンをおすすめします。
焚き火台
夜に焚き火を楽しみたいなら直火禁止のキャンプ場では必需品 です。小さく畳めるコンパクトなものを選びましょう
キャンプツーに最適 軽量焚き火台 Kaliliファイアスタンド レビュー – ゼロノート
笑’s コンパクト焚き火グリル B-6君 レビュー ソロキャンプにおすすめ! – ゼロノート
ツーリングバッグ
ツーリング用に特化した大容量のリヤバッグ。バイクから取り外した後の持ち運びもしやすいです。シートバッグ選びには容量を一番こだわりましょう。それからデザインやシルエットといった見た目だったり持ち運びのしやすさを考えて選びます。
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キャンプ場内でのバイクの取り扱い
キャンプツーリングは普段のツーリングとは違い荷物を満載しているので重心も高くなり転倒リスクも高くなります。キャンプ場に着く直前辺りから既に道も未舗装で険しくなってる場合もありますので十分に気をつけましょう。
移動はトルクの強いローギアでとにかく急ブレーキ急ハンドルなどはしないようにしましょう。カーブを曲がるときもなるべく車体を傾けないようにします。
傾斜や柔らかい地面、砂利など危ないと思ったら無理をせずにバイクから降りて取り回しましょう。
バイクの乗り降りにも注意
いつもと違い荷物を積載した状態でのバイクの乗り降りにはいっそうの注意が必要です。普段のように足を振り上げて跨ごうとすると足をサイドバッグやリアバッグに引っ掛けて転倒してしまう恐れがあります。
転倒リスクを減らす乗り降りの仕方としてサイドスタンドを立てたままの状態で乗り降りする事です。普段は乗る前、降りた後にサイドスタンドを足で払っているかと思いますが、乗る時も降りる時も完全に跨った状態になってからサイドスタンドを動かします。注意点はしっかりと右足を曲げて乗り降りする事です。
駐輪場所のチェック
キャンプ場のどの範囲までバイクの乗り入れが可能なのかはキャンプ場によって違います。事前に調べていくか受付時にしっかりと確認しておきたいところ。
受付時にはナンバープレートの番号を記入させられる事が殆どなので車体のナンバーを覚えてない人は事前に控えておくとスムーズに受付が出来ます。
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まとめ
ただキャンプをするだけなら車の方が向いてるでしょうが、キャンプツーリングには車では得られない楽しみがあります。くれぐれも事故には注意してキャンプツーリングを楽しみましょう。
それでは以上、『キャンプツーリング初心者向けの道具選び おすすめテント・バッグまで』でした。