戦場劇画の大御所 小林源文が美少女が表紙の軍事同人誌に「情けない」と発言
戦争劇画を30年以上描き続けている漫画家・イラストレーターの大御所、小林源文68歳がTwitter上でとある、美少女キャラを表紙にしたミリタリー同人誌に対して同人誌レベルを超えた優れた資料だが表紙が情けない。
更には増刷するなら自分が表紙を描き直したい。という発言をし同意する硬派な意見や老害と呼ぶ声など賛否両論になっていました。
「描き直してやる」は流石に言いすぎではないか
『ガールズ&パンツァー』 や『艦隊これくしょん』など萌えや美少女でパッケージングした軍事モノ作品は昔から数多くあり「萌えミリ」などとも呼ばれる事もありますが、そういった物全般に拒否反応を示す硬派な軍事ファンが結構いるであろうことは想像できますし考えも理解できます。ですが思ってても口にしちゃいけない事もあるのではないでしょうか。
萌が良いとか悪いとかの話だけだったらともかく、大御所が若手の同人誌に対してケチをつけて増刷するなら自分が描き直してあげようっていうのは礼儀に欠けるし、けなされた方はたまったものじゃないですね。

東部戦線の日本人義勇兵たち スターリングラードの旭日旗1942-43 【ヒトラーの知られざる同盟軍?】
- 作者: 内田弘樹,daito,しめぎ
- 出版社/メーカー: 密林社
- 発売日: 2018/12/31
- メディア: ムック
- この商品を含むブログを見る
この本はAmazonで内容確認できますが内容は氏も認めるように大変しっかりとした出来のようです。資料としてのクォリティについて認めているだけに勿体無いと感じたのかも知れませんね。嫉妬されるほど素晴らしい内容だったとも受け取れますが一方でこんなものはけしからんといったノリで晒し上げるのはいかがなものでしょうか。
もうこの人『幼女戦記』や『MCあくしず』なんて見たら発狂してしまうのでは?
萌えへの苦情電話で鬱にになったハセガワ模型の社長
ミリタリーと萌えの組み合わせは模型業界にも見られます。
老舗模型メーカーハセガワは戦闘機や艦船模型などのスケールモデルで有名な会社ですが人気のアイドル育成ゲーム『アイドルマスター』のキャラクターをあしらった戦闘機の模型「痛戦闘機」を発売しています。
元々はバンダイナムコゲームス発売のゲーム「エースコンバット6」のダウンロードコンテンツにおけるアイドルマスター仕様の機体だったのですが、このゲームとのコラボで発売を決定したところ社内外から激しい反発を受けたそうです。
この話は去年、大の模型好きとして知られる俳優の石坂浩二が主催した模型イベントに参加をしましてその時ゲストに来ていたハセガワ社長が言っていた事なのですが
痛戦闘機を発表した時の反響は凄くて硬派なモデラーたちから毎日苦情の電話やメールが何通も届いて、しかも社内の一部社員からも激しい反対の声があがってこの頃は鬱になってしまったそうです。
またこの人は元々会社の跡を継ぐつもりはなかったらしく、会社を継ぐ事になるまでずっと大学教授をしていたもので、社内にはいまだに先代社長の派閥も多く敵も多いのだとか…
やはり年寄りに萌えはキツいのか?
小林源文も68歳ですのでこうした可愛い絵柄のものに対して理解ができないところもあるのでしょう。
しかし例えば『子連れ狼』などの漫画原作者である小池一夫なども現在は80歳を越える高齢ですが『艦隊これくしょん』をプレイしたり『魔法少女まどかマギカ』をその放映当時には世界観について細かく分析したり、賛辞を贈っており後に脚本家の虚淵玄と対談も行っています。
漫画原作の巨匠・小池一夫「『まどか☆マギカ』は僕の考えの上をいく作品」 | ニコニコニュース
また、漫画家の池上遼一も現在70代ですがこの歳で『ガルパン』にハマって今風の絵柄も取り入れようと進化しています。
『ガルパン』の他にも『艦これ』の島風なども描いたりしています。
普段は劇画タッチの池上遼一が今風の絵柄を取り入れようとしてるのは凄いですね。コラボを依頼したガルパンサイドからもっと普段の池上タッチに寄せてくれと注意されたほどらしいです。
『風雲児たち』、『ホモホモ7』の作者、みなもと太郎先生も絵柄に対して柔軟な考えを持つ方で元々劇画やディフォルメのギャグ漫画をを描いていたのが60歳を過ぎてから若い人の絵柄を取り入れてコミケに参加するようになった人のひとりです。
筒井康隆×いとうのいぢ
小松左京や星新一と並ぶ「SF御三家」の生き残り、筒井康隆も近年ではライトノベルを書くようになり『涼宮ハルヒシリーズ』のイラストレーター、いとうのいぢとのタッグで思いっきり萌え絵な表紙で本を出版しています。
逆に『涼宮ハルヒシリーズ』の方が装い新たに一般向けを意識した表紙になってるのは興味深い。
それでは以上、『戦場劇画の大御所 小林源文が美少女が表紙の軍事同人誌に「情けない」と発言』でした。