漫画家・小畑健原画展『小畑健展 NEVER COMPLETE』を見てきました

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東京千代田区のアーツ千代田3331で行われた漫画家「小畑健展」に行ってきました。

小畑健(おばた たけし)先生といえば「ヒカルの碁」「DEATH NOTE」「バクマン」等を執筆していた漫画家で今回の原画展は画業30周年記念の作品展となり緻密で美しい原稿が生で見れるチャンスで500点を超える原稿が展示されていました。

 

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イベント会場は廃校になった中学校の校舎

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イベントの東京会場となった「アーツ千代田3331」は秋葉原の駅から徒歩15分くらいのところにある元中学校だった校舎を再利用したギャラリーになっています。

 

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 正門は閉鎖されていて、現在は公園になっている校庭側から建物に入ります。

 

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入り口の自動ドアは後から取り付けたものでしょうけど、外観も内観もほとんど学校そのまんまといった感じで、ギャラリーというより他所の学校の学園祭にでも来たような気分になります。

 

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私は前売りチケットを買わずに当日券で入場したのですが結構込んでいて入場制限で30分くらい待ちました。待っている間に建物内をうろついていると小畑作品のキャラクターのパネルが配置してあります。

 

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壁紙を張り替えてありますが学校だった頃の名残がかなり残っています。

 

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階段を上ったところに「バクマン」と「ヒカルの碁」のパネルが

ギャラリーに入ると撮影禁止ですがそれ以外のところは自由に撮れました。

 

小畑健展の感想

モノクロ原稿が綺麗

まず原画の綺麗さに驚きました。絵が上手いのは漫画読んでて分かってた事ですが、完成原稿のほとんどが全然修正した跡が見られないんですよ。どの線も一発で決まってて、ベタに印刷に出ない塗りムラがある以外は本当に人の手で描いてるのかってくらいの完成度。アシスタントの手がどのくらい入ってるか分かりませんが全体の水準が恐ろしく高い。

 

でもぱっと見でホワイトなどの修正跡が見当たらなかったものの、下描き段階のパース線などが原稿の裏側からシャーペンで透かして描かれてるものもあり、ガラスで挟んで裏表が見えるように展示している原稿もありました。

こういうのは凄く面白い

 

他のお客さん達もみんな一枚の絵をじっくり見入ってて全然先に進まないで、結局全て見終わるまでに3時間近く会場に居ました。

結構初期の作品も展示されていて「サイボーグじいちゃんG」や「ランプランプ」の原画も見れたのは良かったです。

 

「DEATH NOTE」では第一話で没になって使われなかった原稿が展示されていました。月がノートを使って最初の殺人を行った場面でシブタクがトラックにはねられるシーン。最初、あの場面はアシスタントが描いていたのですがはねられてる場面を直接的に描いていて編集部からストップがかかったらしく、締め切りまで時間がなかったので小畑先生が一人で描き直したそうです。この原稿は刷って世に出せないので会場に来た人しか見れない貴重なやつですね。

そういえば「DEATH NOTE」って人は大勢死ぬけど殆どが心臓麻痺で倒れるだけで血が噴出したりするような残虐な描写って意外と無いんですよね。

 

カラーイラストも凄い

扉ページや単行本カバーなどのカラーイラストのフロアでは小畑先生のコピックによるカラーイラストの原画が展示されていました。

「ONE PIECE」の尾田栄一郎先生とかコピックで原稿を着色している漫画家は大勢いますが、本当に同じ画材を使ってるのかってくらい緻密で質感表現など塗りの深みが凄い。

CG塗りに慣れてるとコピックのようなマーカーでの一発塗りとかビビッてしまいます。何番の色を使ってるかとか分かってもどうやって塗ってるのかさっぱりです。

 

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コピックというのはこういうマーカーです。写真のは私が使っているものです。

 

会場限定の画集を購入

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会場ではさまざまな限定品が販売されていました。いろいろあったけどグッズ自体にはそこまで興味がなく画集だけ買いました。今回の原画展に展示されたのと同じ絵を収録した画集で、モノクロ原稿もカラー写真で掲載して原画の写植やスクリーントーンの厚みまで分かる作りになっています。

 

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ブックカバーを外したところ

 

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中はこのようになっています。

 

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それでは以上、『漫画家・小畑健原画展『小畑健展 NEVER COMPLETE』を見てきました』を見てきました』でした。

 

映画バクマン。 小畑健イラストワークス (愛蔵版コミックス)

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小畑健画集「blanc et noir」 (愛蔵版コミックス)

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